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開業時にやるべきこと④(業務用の資料を準備する)

不動産鑑定士くろーず

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業務用の資料を準備する

仕事の環境が随分整ってきたところで、業務用の資料をどんどん準備していきましょう。
※鑑定士の仕事をベースに記載していきますので、他の士業の先生方はご自身の実務に合わせて置き換えて考えてみてください。

準備する資料としましては、

です。

「こんなの当たり前だろ!!!( `ー´)ノ」

って言われそうですけどね。

でも、実際あれやこれややってたら感じると思います。

「脱サラしたのにめっちゃ忙しい…(;´Д`)」

そうです。実際に開業するとやることが無限にあるのでなんやかんやずっと忙しいんです。

ということで、本稿を参考に必要書類をリストアップしてみてください。

契約書類(委任契約書、確認書、印鑑類)

委任契約書、確認書

お仕事をいただくにあたっては、委任契約書と確認書が必要になります。

これらについては全く問題ありません。

日本不動産鑑定士協会連合会(←長いっ(;´Д`)!!!)にてひな型がアップされております。

上記のそれぞれのページに実務指針、業務指針があるので、必ずご確認ください。

印鑑類

契約書類を準備して終わりではないですね。印鑑、朱肉、ゴム印等、色々用意する必要があります。

例えば↓こういうところ↓に頼めば印鑑関係を一式で注文できます。

■印鑑について

今回は個人事業主の開業なので、個人の実印さえあればなんとかなります。

実際、くろーずも個人の実印しか使ってないです。

ただし、他の鑑定士を見てみると…

  • 個人の実印
  • 鑑定士印
  • 鑑定業者印(だいたい角印)

この3つを用意している人が多いです。

なお、業務指針上、現在は捺印自体、1つもしなくても評価書を発行可能です。
(署名は必須です)

(数年前に河野太郎さんが「捺印文化やめれー」って大号令をかけた影響だそうですよ)

ただし、現実問題、紙で評価書を発行するのに、まったく捺印してなかったら、依頼者さんとしてはやっぱり違和感があるようで、くろーずは依頼者さんから「捺印はして欲しい」と言われたことがあります。
そして、色々説明するのが面倒なので、捺印もしてます。

さてさて、印鑑類について、どこまで用意するかはもはや個人の好みなので、ご自身の業務の方針に合わせてご準備ください。

まぁ、ゴム印(住所とか代表者名とか書かれたゴム製の印鑑)については、Excelとかで入力してしまっておけばいよいよ不要ですかね。。。

■印影について

印鑑についてはもう1点。

印影も準備しましょう。

PDF編集の際に押す印鑑です。これがあれば捺印済みの請求書もPDF形式でメール送付可能です。

本当はね、、、本当はセキュリティの問題があるので、シャチハタとかの外部サービスを利用して、印影を取り込んでもらって、悪用できないようにしてもらうのがベストなんです。

でも、個人業者の印影なんてわざわざ悪用する人いないでしょ?

と、くろーずは思っているので、次のようなやり方で印影を取り込んでおります。
(真似する場合は自己責任にてお願いいたします。)

  1. 白い紙に捺印する
  2. 印鑑部分をPDFでGoogle Driveに取り込む(Google Driveの使い方はこちら
  3. PDF編集ソフトで開いて、「ファイル」→「エクスポート」→「画像」を選択して、PDF形式からjpg形式に変換する
  4. 印鑑透過」というサイトを使ってjpg形式からpng形式に変換
  5. 印影を貼り付けたいPDF(請求書等)を開いて、上記pngファイルをドラッグアンドドロップ→「画像として追加」で貼り付ける
  6. サイズを調整する。貼り付けたpngファイルのプロパティを開くとサイズがわかるので、縦、横のサイズはメモっておく。

これでいい感じに印影を付けられます。

ちなみに、マネーフォワード上でも印影を取り込んで自動で貼り付けることは可能ですが、サイズや位置を調整できなくて気に食わなかったので上記のような対応を取っております。

■(ちょっと余談ですが、)電子納品について

世間的に中小零細企業、個人事業主でペーパーレスってけっこう限界がありますよね(-_-;)

鑑定業界も例に漏れずまだまだ紙文化が根強く残ってるんですよ。

ただ、一方で、コロナ禍以降、DXに向けた動きもけっこう見られます。

くろーずが働いていた大手鑑定事務所は成果品については

PDFのみの電子納品

が主流だったので、

  • 印刷不要
  • 印鑑による捺印不要(電子署名のみ)
  • 製本不要

ってことで、鑑定士も補助者も事務員さんも

かなり楽でした(∩´∀`)∩ワーイ、ワーイ

いや、なんなら依頼者さんとしても、

  • 紙での保管が不要なので、倉庫等を使わなくていい
  • 試算表の細かい数字も拡大してしっかり読める。かすれてない。
  • 文字検索や文字列のコピペが可能なので社内稟議等を準備するのにも便利
  • 社内会議でもデータで共有しやすい 等

本当にメリットしかないんです

参考までに、連合会が掲載している電子署名サービス提供会社の一例です。

ただね、

導入が遅々として進まない理由はちゃんとあるんですよ。。。

それは、

個人業者だと採算が合わない!(;´Д`)

例えば、このGMOグローバルサイン、1年間の契約の場合で9万円強かかるんですよね。

評価書が1冊あたり20~30枚で、一部にカラーページも含むと考えても、1冊1,000円弱で発行できるんですよ。

自分で紙で発行した場合、90冊以上発行できるのと同じかぁ~、そんなに仕事ねぇわ!!!と思うと、そりゃ個人業者は導入できません( ;∀;)

もちろん、

  • 鑑定士が3人以上はいる
  • 評価書の年間発行部数も100は余裕で超える
  • 電子納品を許容してくれるお客さんばかり

こういう条件が整っている鑑定業者になったら積極的に導入を検討した方がいいです。

紙で発行してたときと比べると世界が変わります。マジでそのレベルです。
(人件費や紙代の節約にもなりますし)

まぁ、そういう背景があって、大手以外では鑑定評価書の電子化がなかなか進んでいないんですけどね、一応、協会も状況改善に前向きではあるようなんです。

あくまで一案ですけど、

「協会が親アカウントとして、電子署名サービスの会社と契約をして、それに紐づいて各個人業者が子アカウントとして利用可能にする」

みたいな話はあるのはあるようです。協会側の費用負担の話とか、個人業者みんなが利用するわけではないとか色々問題があるので、結論が出るまでしばーらくは時間がかかると思います。

ファイル(紙保管用)

くろーずは本当に紙が嫌いでして、本当は一切紙を出力/保管したくないんです。

でも、そうは言ってられないので、依頼者さん押印済みの契約書とか、鑑定士の登録通知書とか、原本も保管しておかないと流石にヤバいでしょっていう書類についてはきちんと保管しております。

なので、最低限、紙を保存するファイルは持っておきましょう。

本文(Word)、試算表(Excel)

実務と言えば!って感じですね。そう、本文と試算表は準備しないといけません。

他の先生から聞いた話だと、個人業者から独立する場合、独立に寛容というか、セキュリティなんてあってないようなものなので、割と自由に先例データ(Word、Excel、PDF)を持ち出せるんだとか…。

でも、大手はそうはいきません。

くろーずが働いていた鑑定事務所は

  • メールは監視されている
  • USBなんて差した瞬間に発報してバレる
  • ファイル転送サービスも監視されている

というまさに

鉄壁!!!(`・ω・´)ゞ

持ち出しなんて一切できません。
(噂では過去に持ち出しがバレて大変なことになった人がいるんだとか…。まぁ、その話は追々)

なので、基本的には自分で作り込んでいくことになります。

ただ、幸いにもちょこっとだけなら協会が本文を準備してくれているので、ベースにはできます。(更地の本文のみ)

古巣からの持ち出しがOKなら持ち出すのが一番楽ですが、ダメなら…

  • 仲のいい個人業者の先生からいただく
  • 辞める前にゼロから構築していく(←めっちゃ手間なので現実的ではない)

こんな感じかなと。。。

くろーずはというと、本当に幸いなことに、たまったま近くにめっちゃ気前のいい先生がいて、WordやらExcelやらたくさん共有してくれたんですよ!!!

いや、神かよ!!!\(◎o◎)/

前職と揉めて、ほとんど準備期間がなく独立したくろーずにとってはまさに救いでした。
(マジで今でもその先生には頭があがりません)

この、本文、試算表のデータを用意できるかどうかでスタートダッシュにかなり影響があるので、独立する前にどうやって準備するのか綿密に計画を立てのが肝要です。

名刺・パンフレット

どれだけ実務的な資料を整えても、事務所で

ぽけぇ~(´▽`*)

っとしてても仕事は来ません。一刻も早くお外に出かけましょう!

そのとき必ず持っておきたいのが

  • 名刺
  • パンフレット

です。

名刺

資金が潤沢にある人はすべてをデザイン会社にお願いして全然OKです。

でも、

みんなお金に余裕ないですよね?(;^_^A

え?くろーずだけ???(´Д`)

いやいや、たぶん低コストで色々済ませたいという人が多いと思うので、今回は実際のくろーずのやり方をご紹介。。。

  1. 顏写真を用意する
  2. ロゴを用意する
  3. ラクスルで自分でデザイン→印刷依頼

以上です。

写真とロゴの手順を飛ばしてもOKという方なら翌日か翌々日には手元に自分の名称が届きます(^^♪

①顏写真を用意する

名刺に顔写真を載せるかどうかは本当に好みです。

くろーずがいつも思うのは、

「名刺交換した人の顏、ちゃんと覚えてる???」

ということ。

くろーずはほとんど覚えてないです(-_-;)

いや、でも、逆もしかりなんですよ。相手もくろーずの顏なんていちいち覚えてくれてないんですよ。

もっというと、士業…というか、鑑定士に用事がある人なんてめったにいない。

用がない相手のことなんてまったく覚えてないのが普通なんです。

でも、何かあったときには自分に声掛けて欲しいですよね???

絶対に忘れられないほど強烈なキャラとかキラートークとかありますか?

そんなの、たぶん、多くの人が持ってないと思います。

んじゃ、せめて名刺ぐらいはインパクト残せるように頑張りましょう。

ということで、くろーずは顏写真を載せております。
(しかも、めっちゃデカく)

そこで、写真なんですが、顔写真だけならiPhoneやiPadで撮影してもOKだと思います。(Proだとより画質が鮮明です)

でも、HPも作ろうって思っているなら写真家さんにお願いするのがいいです。

理由としては、HPの背景用の写真も一緒に撮影してくれるから。

当たり前ですが、プロが撮った写真は全然違いますよ。

くろーずはfotowaというサイトで、近所で対応してくれる写真家さんを検索して、何となく良さげな方にお願いしました。
(だいたい2万円ちょっとだと思います)

今の時代、当然データで納品してくれるので色々と活用可能ですよ。

②ロゴを用意する

「ロゴは作った方がいいよ~」

って、けっこう多くの人から言われます。写真と一緒で印象作りに役立つからです。

まぁ、好みの問題かなと思いますが、くろーずは作っておりません。理由としては、

写真をデカく載せすぎたから(+o+)

どうしても、写真を大きく載せたかったんです。写真家さんに撮ってもらった写真が気に入ってしまったから。。。

ここらへんは好みの問題なので、「ロゴ作るぞ!」って方はcoconalaで簡単に作成依頼ができます。

依頼するデザイナーさんによって本当にまちまちですが、
金額:数千円~数万円
納期:数日~数十日
です。

まずは、coconalaで気になるデザイナーさんを探して、そのデザイナーさんの価格設定や納期等について確認してください。webでの打ち合わせ対応の方の多いので直接色々聞けて安心ですね♪

ちなみに、HPの作成依頼も可能なので、気になる方は色々検索してみてください。

③ラクスルで自分でデザイン→印刷依頼

何度も言いますが、お金に余裕があって、「自分で色々作るのは面倒だなぁ」って方はデザイン会社さんに丸投げで全然いいですよ。その分、営業に注力できますからね。

coconalaでも名刺のデザインをやってくれるデザイナーさんを簡単に探せますし。

ただ、ラクスルを利用すれば、デザインの依頼はいらないかも…

というのが、ラクスルには

デザインテンプレートが豊富に揃っているから!(^O^)/

名前や住所だけのシンプルなものから、写真やロゴを取り込む用のものまで実に豊富。もちろん、取り込んだ写真の位置やサイズも自由にカスタム可能。

やってみたらわかります。本当に簡単だから。

しかも、自分の写真とかロゴも入れればデザインが被ってるなんて印象はないですもんね♪

手順としては

  1. ラクスルのサイトをひらく
  2. 新規会員登録
  3. ラクスルの「デザインサービス」→「名刺」で好きなテンプレートを選択
  4. 好きなように編集して印刷を注文

これだけです。

「自分の名刺ってこんなもんでできちゃうんだ」

と驚きました。

ちなみに、料金と金額は、材質、部数、日数によって変わりますが、

  • 通常の材質
  • カラーで片面のみ
  • 3営業日後
  • 300部

で税込1,535円+送料

めっちゃ安っ!!!(*^▽^*)

本当に簡単なので是非ご自分で体験してみてください。

(ちなみに、くろーずは初期ロットで500枚注文して、半年くらい?で配り終えてしまいました。交流会等に積極的に参加してる人だと3~4カ月くらいで配り終えるんじゃないかなと思います。ご参考まで)

パンフレット

これは名刺のやり方を流用するだけ!

でも、こちらはデザインをお願いしたいという方が多いかも。

理由としては、

名刺:挨拶用、自分自身を紹介するもの

パンフレット:自分のビジネス内容を紹介するもの

なので、伝えたい内容が違うから。たぶん、パンフレットの方が、伝えたい思い、できるサービス、得意分野とかを色々と書きたい方が多いはず。事業主ですからね。

もちろん、ラクスルにもデザインテンプレートは豊富にあるので、気に入ったものがあれば、それをベースに編集しても全然OK。

ちなみに、くろーずは、奥さんがいい感じのテンプレートを探してきてくれたので、それをベースに仕上げました。

もちろん、印刷はラクスルで。

名刺と同様、料金と金額は、材質、部数、日数によって変わりますが、

  • 光沢紙
  • カラーで片面のみ
  • 7営業日後
  • 300部

で税込1,508円+送料なので、こちらもかなりお安いですよ。

こんな簡単に営業資料が整うんだから、ほんと、いい時代だなぁ~(´▽`*)

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ABOUT ME
くろーず
くろーず
不動産鑑定士/宅地建物取引士
複数のブラック企業を渡り歩いた後に、不動産鑑定士として独立しました。
鑑定のこと、ブラック企業での体験談、子育て日記等、自由気ままに書き綴っていこうと思います。
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